内視鏡検査
当クリニックの上部消化管内視鏡(胃カメラ)は2ライトガイドの明るく診断能力の高い経鼻内視鏡を用いています。 大腸内視鏡(大腸ファイバー)とともに熟練した医師が苦痛の少ない、正確な検査を担当しております。 またいずれもNBI(Narrow Band Imaging:狭帯域光観察)機構により、がん化した組織がより発見し易くなっています。
NBIとは、初期のがんに特徴的な変化(血管新生)に効果的に反応する特殊な青い光を照らして観察をしやすくする技術です。 経鼻内視鏡においてもがんの早期発見にこれまで以上に威力を発揮します。 原則、緊急性がある内視鏡検査は上部、下部ともに1週間以内に検査可能です。
上部消化管内視鏡(食道、胃カメラ)|大腸ファイバー検査(大腸カメラ)|内視鏡洗浄機について
上部消化管内視鏡(食道、胃カメラ)
当クリニックでは、標準的に経鼻内視鏡検査を施行しています。
以前は食道、胃、などの上部消化管に対する代表的検査は経口内視鏡検査でしたが、10mm前後の太さの内視鏡を挿入する際に舌や喉を刺激し、多くの方は咽頭反射を起こします。そのため、内視鏡検査は「つらい」「苦しい」と感じている人が多くいらっしゃいました。そこで最近は、検査時の苦痛を軽減させることを目的に、経鼻的に挿入できるように内視鏡を細くする試みが行われてきました。鼻から挿入すれば、咽頭反射はほとんど起こりません。
それでも、10-20人に1人くらい両方の鼻腔が狭いまたは出血しやすい方がいらっしゃいます。その場合や特に口からの検査を希望される方には、この細いファイバーを口から挿入して検査をしています。ファイバーが細いので以前の口用のファイバーに比べると、はるかに検査は楽です。
静脈麻酔(鎮静剤使用)による胃カメラについて
経鼻内視鏡でも、反射が強く苦しかった方などの場合には相談の上、鎮静剤を使用し静脈麻酔による検査を施行しております。診察時に医師にご相談ください
上部消化管内視鏡費用(胃カメラ費用)
観察のみ 4,000円-4,500円
生検がある場合+約4,000円
(全て3割負担の場合、2割負担の方は2/3、1割負担の方は1/3です。)
検査の流れ
- 常用薬は服用して差し支えありません。 夕食は軽めに夜21時までに済ませてください。21時以降は、水分(水、お茶、スポーツドリンク)は飲んでもかまいませんが固形物は食べないで下さい。
- 薬の服用は種類によっていいものと悪いものがあります。前もってご相談ください。 検査当日は、絶食で胃の中を空っぽの状態にするため、検査が終わるまで食事はできません。水分(水、お茶、スポーツドリンク)は少量でしたらかまいません。 喫煙も控えます。
- 1. 鼻の奥に麻酔をします。 2. 鼻の表面麻酔が効いてきたら、体の左側を下にして横向きに寝ます。 3. 内視鏡の管を鼻から挿入します。ゆっくりと腹式呼吸をくり返すと楽になります。 4. 食道や胃をじっくりと観察します。検査時間は5~10分程度です。
- 診察室で、撮影画像を見ながら、検査結果を詳しくご説明します。 組織をとった場合には、8日後以降に再び受診します。 飲食は1時間後から、組織をとった場合には2時間後から可能です。なるべく消化の良いものを摂りましょう。当日の飲酒や運動は控えてください。
大腸ファイバー検査(大腸カメラ)
大腸内視鏡検査は、肛門から細長い小型の高性能カメラ(内視鏡)を入れて大腸全体(直腸から上行結腸・横行結腸・下行結腸・盲腸)を直接観察する検査です。
大腸がん・大腸ポリープ・炎症疾患などの病気を見つけ、診断するのに非常に有用な装置です。組織の一部を採取したり、必要な方は大腸ポリープ切除術も行えます。当院では大腸内視鏡検査の時に、患者さんの希望や必要に応じて静脈麻酔を行っております。静脈注射により少し眠くなり、その間に検査を終了するため、苦しくて検査が苦手な方でも楽に検査を受けていただけます。全身麻酔ではありません。
大腸ファイバー検査費用(大腸カメラ費用)
観察のみ 5,500円-6,000円(下剤代含む)
生検がある場合+約4,000円(生検1か所、複数の場合は部位によって費用が異なります。)
ポリープ切除 16,000円-30,000円(ポリープの数、大きさで費用が異なります。)
(全て3割負担の場合、2割負担の方は2/3、1割負担の方は1/3です。)
検査の流れ
- 常用薬は服用して差し支えありません。 水分(水、お茶)をなるべく多く摂取し、消化のよい食事を、朝・昼・晩軽めに摂ります。繊維成分の多い野菜、果物や種つきの物、海藻類、きのこ、こんにゃく、豆類の摂取は控えてください。 夕食は夜19時までに済ませ、その後、処方された下剤を服用します。
- 薬の服用は種類によっていいものと悪いものがあります。前もってご相談ください。 検査の6時間前に、約2リットルの水に溶かした検査前処置用下剤を2時間以上かけて数回に分けて飲みます。服用から約1時間たつと排便が頻回になりますが、2時間ほどすれば落ち着いてきます。透明な黄色い液体しかおしりから出なくなったら検査を受けられます。ここまで通常2〜3時間かかります。下剤服用後、水分(水、お茶)の摂取制限はありません。 2〜3時間してひとしきり便が出てしまうと、後はあまり便意を感じなくなるので、電車などで移動もできます。指定時間にご来院ください。
- 1. 左肩を下にして、ひざを少し曲げた状態でベッドに横になります 2. 患者さんの希望や必要に応じて鎮静剤の静脈注射をします。 3. 肛門から内視鏡を入れ、5分ほどかけて大腸の一番奥まで挿入します。 4. 引き抜く際には、少しずつ空気を入れながら、10分間くらいかけて腸内をじっくり観察します。
- 診察室で、撮影画像を見ながら、検査結果を詳しくご説明します。 組織をとった場合には、8日後以降に再び受診します。
ポリープを切除した場合は、3日間は食事は消化のよい食べ物、入浴はシャワー程度、1週間はアルコール摂取を控えます。重いものを持つ、激しい運動をする、飛行機に搭乗することは避けてください。 静脈麻酔を行う場合は、しばらく休養室で休んでいただいてからの帰宅になります。
内視鏡洗浄機について
当院では鏡内侍という全自動内視鏡洗浄消毒装置を使用しています。
この装置は消化器内視鏡洗浄・消毒マルチソサエティガイドラインに準拠しており、強アルカリ電解水による洗浄、強酸性電解水による消毒を検査ごとに自動的に行うため内視鏡は大変清潔です。そのため内視鏡検査の術前検査(血液検査)も原則不要ですので、術前検査にかかる費用と時間を節約できます。
また、従来の有毒な消毒薬を使用しない点で環境と人にやさしい機械です。